ウリドキ(418A)個人投資家向けIRセミナー

(本資料は、2026年7月22日に開催された個人投資家向けIRセミナーの内容を基に、趣旨を損なわない範囲で加筆・修正したものです。本資料に記載された将来の見通しに関する記述は、本資料作成時点において入手可能な情報及び合理的と判断する一定の前提に基づくものであり、実際の業績等は様々な要因により異なる可能性があります。)
ウリドキ株式会社(名証ネクスト:418A)の事業概要・会社概要と、2026年11月期 第2四半期決算について、代表取締役の木暮康雄よりご説明します。最後に個人投資家の皆様からのご質問にお答えします。
世界を変えるC2Bプラットフォームをつくる

当社のミッションは「世界を変えるC2Bプラットフォームをつくる」です。C2Bは聞きなじみのない言葉かもしれませんが、B2Cは法人から個人へのプラットフォームで、楽天やAmazonなどが該当します。C2Cは個人間取引のプラットフォームで、メルカリやヤフオクなどです。当社はC2Bプラットフォームとして、売りたい個人と買い取りたい企業、すなわちリユース企業の買取の部分をサポートするプラットフォームを運営しています。
会社概要

当社は2025年10月に名証ネクストに上場した企業です。リユースの事業を行っていることからリユース銘柄と類似会社比較(コンプス)で比べられることがありますが、当社の業種別分類は情報・通信業です。従業員数は16名と少ない人数で運営しています。
役員構成

この規模の割には役員が多いと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、それぞれに役割があります。当社はCtoBですから、売りたい個人(C)を集めてくるマーケティングを統括するのがCMO、買取業者(B)側の事業部を統括するのがCOO、マッチングのプロダクト開発を行う開発部を統括するのがCTO、全体のコーポレートを見ているのがCFOという体制です。
代表の経歴・沿革

私はいわゆるシリアルアントレプレナーで、学生起業から約10年、リユースのベンチャー企業を経営していました。その中でリユース市場がどんどん伸びていくのを間近で見て、リユースのプラットフォームが必要であると着目し、2013年にリユース品買取比較サイトの運営を個人で開始したところからウリドキの事業が始まっています。
エグゼクティブサマリー:通期予想を上方修正

2026年7月15日の業績発表にあわせて、通期業績予想の上方修正を発表しました。当社は手数料ビジネスのため「売上高」ではなく「営業収益」という記載になっています。修正後の通期予想は、営業収益24億8,900万円(前期比約1.6倍)、営業利益4億4,300万円(同約2.5倍)の成長を目標としています。修正前の予想と比べて、トップラインの営業収益は+15.4%、ボトムラインの営業利益は+30.6%となり、開示基準に該当したため今回開示しました。
第2四半期累計の進捗

足元の四半期決算の進捗は、営業収益11億9,000万円(前年同期比約1.7倍)、営業利益2億1,900万円(同約3.1倍)の成長となりました。修正後の通期予想に対する進捗率もおよそ50%となっています。引き続き、今回の上方修正よりも大きな成長を遂げられるよう、全社一丸となって取り組んでいます。
営業収益の四半期別推移と季節性

四半期別の営業収益は継続して成長しており、引き続き高い成長モメンタムを維持しています。当社は基本的に右肩上がりで伸びていますが、第3四半期だけ伸び悩んでいるように見えるのは季節要因と分析しています。リユースは年末年始や春前の新生活のお片付け需要、ゴールデンウィークなどの長期休暇があると伸びる一方、当社の第3四半期は6月・7月・8月にあたり、そうしたイベントがありません。また、後述のとおり当社は高単価商材を得意としており、オンラインだけで完結せずオフラインでの取引になるため、梅雨や猛暑といった天候要因の影響を受ける場合があります。
ビジネスモデル:ウリドキプラットフォーム

リユースの中でも当社はCtoBとして、モノを売りたい個人と買取業者をつなぐプラットフォームを運営しています。このプラットフォームを当社は「ウリドキプラットフォーム」と呼んでおり、その中にマッチングサービスとメディアサービスの2つのサービスが内在しています。
マッチングサービス

こちらは売りたい個人が使うUIの画面です。メルカリなどのフリマサービスに近い操作感ですが、家の中にある不要品——お酒、ブランドバッグ、時計など——を登録すると、お酒ならお酒に特化した専門査定士から、時計なら時計に特化した査定士から査定が入るのが当社のユニークなところです。テレビ番組の「開運!なんでも鑑定団」のWebサービス版と捉えていただければと思います。
また、当社はリユース企業の買取をサポートする会社ですので、手数料は売り手の個人ではなく買い手の企業からいただいています。当社が支援するのはマッチングまでで、手数料をいただくのは査定士が査定をするタイミングです。成約の有無にかかわらず、売りたいユーザーをプロの査定士に送客した時点で手数料が発生するビジネスモデルです。
マッチングサービスのKPI推移

マッチングサービスの累計推移は右肩上がりで伸びています。「有効査定依頼件数」という言葉を使っているのは、毎日さまざまな査定依頼が来る中に、査定がつかず当社の営業収益にならない商品も紛れてしまうためで、それらを除いた、当社の営業収益に貢献している査定依頼件数を記載しています。
メディアサービス

メディアサービスは、飲食店でいう食べログやぐるなびのようなサービスです。リユースでも各地域・各商材で買い取っている店舗がありますので、例えば「渋谷 古着 買取」「新宿 時計 買取」などで検索すると当社のコンテンツがヒットし、そこに買取店を掲載して掲載料をいただいています。
このメディアサービスの肝となるのが真ん中の「問合せ獲得」です。売りたいユーザーがメディア経由で買取店に電話や問い合わせをしたときに手数料をいただくモデルです。さらに、このメディアからマッチングサービスへの送客にもつなげており、この3つの役割があります。
メディアサービスのKPI推移

こちらも「有効問合せ件数」としているのは、間違い電話のようなものには手数料をいただいていないためで、あくまで当社の収益に貢献している問い合わせ件数を記載しています。こちらも引き続き順調に成長しています。
市場環境:顕在リユース市場

現在リユース市場は約3.3兆円まで伸びています。2009年の計測開始から15年連続で右肩上がりに拡大しており、単年でもおおむね7%前後伸びている市場で、2030年には4兆円規模になると試算されています。
潜在リユース市場

日本では、家にあるものを売却している人は3割程度しかいません。残りの7割の人たちがタンスや押し入れにしまったままにしているモノ(かくれ資産)をすべて試算すると、約90.5兆円あると推計されています。顕在市場の3.3兆円に対して、まだまだ伸びる市場だと考えています。
リユース店舗数の拡大と広告需要

インターネットでアプローチする当社にとって関連するインターネット広告市場も拡大を続けています。また、リユース店舗は現在約2万店舗まで増えており、街のクリーニング店やドラッグストア並みの規模になっています。一方で日本の人口は減少しているため、1店舗あたりの人口カバーは縮小しており、店舗を出すだけでは買取の獲得が難しくなっています。リユース市場や店舗数の拡大に伴い、買取集客を目的とした広告出稿需要も中長期的に拡大していくものと考えています。
リユース業界の推定広告市場規模

これらを踏まえて当社なりにリユース業界の推定広告市場規模を試算すると、2024年に約1,447億円ありました。2025年11月期の当社営業収益は15.2億円程度でしたから、シェアはまだ1.1%しか取れておらず、今後の開拓余地は十分に残っていると考えています。
競争優位性:C2Cサービスとの比較

フリマアプリと何が違うのかというご質問をよく受けます。CtoCとCtoBでは、売りたい個人(最初のC)は同じですが、買い手が個人か法人かが異なり、それによって単価が変わります。個人がオンラインで100万円を超えるような商品を簡単に買うのは難しく、高額品は売りづらい。一方、買い手が法人になると、ビジネスとして高額商品でも積極的に買い取りたい。加えて当社のB側は古物商の資格(免許)を持っている方々のみが買い手として参加でき、真贋鑑定などのスキルも持っています。だからこそ高単価領域こそが当社の得意分野であり、差別化の要素になっています。
取引されるアイテムの例

実際にウリドキで取引されるアイテムの抜粋です。このような高単価商材が日々取引されています。
プラットフォーム内の循環シナジー

メディアサービスは売りたい個人に情報提供をして集客し、売りたい個人が集まれば買い取りたい査定士も集まってきます。マッチングサービスの中では、日々さまざまなリユース品に全国の査定士からたくさんの査定が入り、査定データがどんどん蓄積されていきます。リユース品は一点ものも多いため、この査定価格などの生の情報を鮮度が高いうちにメディアのコンテンツへ反映することで、売りたいと思っているユーザーのコンバージョンレート(ウリドキで売ることを意思決定してくれる率)がさらに高まる。この2つのサービスがあることで循環シナジーが生まれていると考えています。
リユース業者に対する強み

特に覚えていただきたいのは1つ目です。楽天がECモールを始めたときの構図に似ていますが、大手を除くほとんどのリユース業者は中小企業で、かつリユース業界はデジタル化の余地が大きい業界とも言われています。自社でオンライン買取を進めようとすると、サイト構築のコスト、エンジニアやマーケティングの専門人材の配置、さらに広告コストをかけてようやく1件の買取が成立するかどうか、という状況で、買取1件あたりの獲得単価(CAC)が非常に高額になります。一方、ウリドキに加盟すれば、比較的短期間でオンラインの買取タッチポイントを持って買取を進められます。ここが当社のリユース業者に対する最も強い優位性です。
ユーザー(売り手)に対する強み

1つ目は、複数の買取業者から査定が入るため、全国レベルの高い価格での買取が実現しやすいこと。さらにウリドキ独自のボーナスポイントも付与されるので、高く買い取ってもらえる期待値の高いサービスになっています。
2つ目は口コミです。当社には口コミと5段階のレビュー機能があり、95%のユーザーが査定士に星5のレビューをつけている、満足度の高いサービスです。逆に、最初の査定金額だけ高くつけて実際の買取で低い価格で買い取ろうとするようなことがあれば低いレビューがつき、すぐに目立ってプラットフォーム内で買取が成約しにくくなるため、査定士のサービス品質が担保される仕組みになっています。
3つ目は手間です。ブランドバッグを新宿や銀座の店舗を何店舗も回って売る方は昔からいらっしゃいますが、ウリドキに出品すれば、家にいるだけで全国の査定士から査定が入ります。
成長戦略:3つの柱

成長戦略は「既存顧客との取引拡大」「取扱商材の拡大」「AIを活用したプロダクト改善」の3つです。
①既存顧客との取引拡大

開示のとおり、主要取引先2社が営業収益の大きな部分を占めていますが、その背景にはこのスライドのような施策の奏功があります。以前は、メディアサービスとマッチングサービスに加盟する買取店の属性が異なっていました。メディアサービスは店舗を多数掲載するモデルのため、1社で何百・何千店舗を持つ大手企業がメイン顧客でした。他方、マッチングサービスは管理画面の中で査定金額を出してユーザーとコミュニケーションしながら買取を進めるサービスのため、中小企業や専門店が多かったのです。
そこで、メディアサービスの大手顧客にもマッチングサービスを使っていただくため、大手の本部にある買取のセントラル部門の買取フローの中でウリドキの商品を買い取れるよう、個別対応の「エンタープライズプラン」を開発しました。これがうまくいき、2024年にマッチングサービスに来る商品を大手でも買い取れるスキームを確立。マッチングでの買取がうまくいけば、B2B営業として予算の考え方の中で「ウリドキとの買取をもっと拡大しよう」となり、メディアサービス側でもクロスセル・アップセルの提案機会が増え、2025年にさらに取引が拡大しました。この成功事例をもとに、他の大手・中堅企業にも提案を進めて成長しています。
②取扱商材の拡大

一口にリユース商材といっても、古本からロレックスのような時計まで多岐にわたります。横軸を商材単価、縦軸を機能的か情緒的か(型番のあるなし)でプロットすると、フリマアプリは左下(低単価)から伸びてきたサービスです。当社はCtoBで高単価に強いため、右下の領域に注力してきました。特に上場まではブランドバッグ・時計・お酒・金(ジュエリー)の主に4カテゴリに集中して事業を展開してきました。上場後は、この4カテゴリのシェア拡大を引き続き進めつつ、中高単価帯にも拡大しています。具体的にはスマホ、ある程度単価の高いアパレル、着物、楽器、切手などの商材に展開しています。
③AIを活用したプロダクト改善

AIを活用した機能を順次リリースしており、2026年6月には第4弾もリリースしました。特徴的なのは2025年5月にリリースした「異常査定価格検知システム」です。査定士が査定する中で、ごく少数ですが桁の間違いや商材の見誤りといったミス入力が起きることがあります。放置すればプラットフォームの信頼性が損なわれ、売り手にも買い手にも迷惑がかかるため、従来は人が監視していたところを、AIが外れ値を自動検知し、引っかかったものを是正する仕組みにしました。真ん中の画像解析システムも同様で、ユーザーの出品時に商品詳細と画像があまりに乖離している場合(誤った画像の出品など)にAIが解析して是正します。ひと昔前は何十名体制で行っていたような業務を、当社はAIを駆使して少ない人数で効率的に行い、サービス品質を高めています。
独自AI第4弾:カテゴリ自動選択

直近リリースしたのは、ユーザーが商品画像をアップロードしたときにAIが最適なカテゴリを自動選択してくれる機能です。ユーザーの入力負荷を軽減し、出品率(フォームのコンバージョンレート)を上げることが目的です。教師データは日々蓄積されていくため、随時拡張し、よりユーザーが手軽に出品できる体制を構築していきます。今後もAI機能を順次リリースしていく予定です。
トップライン40%成長の継続を目指す

当社は2025年10月の上場時に、中長期的に営業収益の年平均40%成長を目指す方針を掲げています。今回上方修正を行いましたが、修正後も引き続き40%成長を目指していきます。
直近業績まとめ:第2四半期に伸びた背景

冒頭でご説明した内容とほぼ同様ですので、第2四半期に伸びた背景をピックアップします。第2四半期には、買取店からいただく手数料の改定(値上げ)を実施しました(事前に開示済みの内容です)。1件の査定依頼あたりの手数料が増えますが、それを全額利益として計上するのではなく、通期で計画している一定の利益率を担保しながら、まだまだシェアを拡大していくフェーズと考え、それ以上の部分は来期以降の成長に向けたマーケティング投資として積極的に実施しました。
PLサマリー

第2四半期累計のPLサマリーです。営業収益は前年同期比70.6%増となり、CtoBマッチングサービスとメディアサービスの双方が成長を牽引しました。
BS・CFサマリー

当社は営業キャッシュ・フローが貯まりやすいビジネスモデルで、第2四半期累計の営業キャッシュ・フローは1億5,400万円と前年同期比1.6倍に増加しました。また第2四半期末の自己資本比率は62.2%となり、成長投資をしながら財務基盤も着実に強化できていると認識しています。
営業利益の増減分析

当社は人員も少なく、引き続き固定費の増加は非常に限定的です。そのため営業収益の拡大が利益成長につながりやすい収益構造になっています。中長期的な市場シェア拡大に向けたマーケティング投資は、今後も積極的に実施していきます。
通期業績予想の修正

上期までの業績が非常に好調であったことを受けて、今回修正しました。トップライン10%・ボトムライン30%という開示基準に、上期までの実績を踏まえて開示基準に該当する見込みとなったため開示したものです。一方で、冒頭で申し上げたとおり、修正後の通期業績予想をさらに上回れるよう、全社一丸となって引き続き取り組んでまいります。
質疑応答
Q1. 手数料改定にもかかわらず、第2四半期のCtoBマッチングの有効査定依頼単価は前年割れでした。上位2社の影響が大きいためと推察しますが、エンタープライズプランを含めて、これ以上の単価向上は難しいのでしょうか。
成長戦略の一環として中高単価帯の商材への拡大を進めているため、有効査定依頼単価の全体平均は、低下して見える状況です。一方で、収益性を十分に考慮したうえで、今後もこの領域には積極的に取り組んでいきたいと考えています。
また、リユース市場の拡大や買取事業者間の競争の高まりに伴い、各社の顧客獲得単価は上昇傾向にあると認識しています。当社においても、買取事業者に提供する価値や費用対効果、市場環境などを踏まえながら、継続的に料金体系の見直しを行っており、今後も単価向上の余地はあると考えています。
Q2. 55万円という取引アイテムの平均単価からすると、今の査定依頼単価はリユース業者にとってお得すぎる水準に思いますが、これは認識が間違っているでしょうか。
55万円は、低単価なものから高単価なものまで含めた平均です。100円のものもあれば1,000万円を超えるものもあります。ただ、フリマアプリなどC2Cサービスに比べれば、平均単価は何十倍も高いプラットフォームになっています。「リユース業者にとってお得」と感じるかは各業者の取扱商材にもよりますが、そう思っていただけるリユース業者がたくさんいらっしゃるなら、当社としてはありがたい限りです。
Q3. なぜWebだけでアプリがないのですか。絶対作った方がいいと思います。
ありがとうございます。実は過去にアプリを作っていたこともあります。ただ、Webサービスとネイティブアプリではマーケティング施策も開発も全く異なるため、ベンチャーとしての選択と集中の中で、Webサービスで勝ち切ると意思決定しました。もう一つの理由として、ネイティブアプリはユーザーの可処分時間が長いサービス——ニュースアプリ、日用品のショッピングモール、家計簿、SNSなど——ほど有効ですが、買取は年に数回、多くても1〜2ヶ月に1回程度しか行わないため、アプリ化の優先順位がどうしても下がりました。一方で、当社も徐々に規模ができ、サービスの連動も高まってきています。過去にアプリをやっていた際はアプリ経由のリピーター率が高かった実績もあるため、タイミングを見てネイティブアプリには再度チャレンジしたいと考えています。
Q4. 名証ネクスト単独上場では流動性や機関投資家のカバレッジに制約があると思いますが、上場市場のあり方について中期的にどう考えていますか。東証への重複上場や市場変更は選択肢に入っていますか。
2026年5月の立会外分売の適時開示文書の中で記載しており、その前にも開示していますが、東証への上場は明確に意識している会社です。当社はもともと東証グロースへの上場を目指していたベンチャー企業でした。昨年、東証グロースにチャレンジするタイミングが、ちょうど時価総額100億円の上場維持基準が公表された時期(2025年4月)と重なり、そのタイミングで名証とご縁があって名証ネクストに上場した経緯があります。名証でしっかりと力をつけた後には、東証上場にチャレンジしていきたいと考えております。
以上となります。ご清聴ありがとうございました。